『歓喜の歌』小林薫 インタビュー“出演者さえも感動させる『歓喜の歌』”小林薫 インタビュー
出席者:小林薫
市民会館の主任飯塚は、まるでやる気のないダメ男。大晦日に開催されるママさんコーラスのコンサートをダブルブッキングしてしまう。いやいやながらも両グループの調整に入るが、飯塚に次々と災難が降りかかってくる。
立川志の輔の新作落語を映画化した『歓喜の歌』。日々の日常を懸命に生きている人々を描くことにより、日本人のおかしみや凛々しさを浮き彫りにさせるハートフルな音楽喜劇。
その場しのぎで、いいかげん。事なかれ主義で、悪気はないけど嫌な奴。でもどこか憎めない。そんな魅力溢れる飯塚主任を、絶妙なトボケと間を持って演じたのは小林薫さん。コメディアンとしての側面を遺憾なく発揮した小林薫さんにお話をお聞きしました。
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作品を見ると小林薫さん無しでは成立しないと思いました
■小林薫(以下、小林)「本当ですか?嬉しいですね」
ダメ男なんだけど、どこか憎めない、且つ、あぁ、こういう人いる!と思わせる演技が絶妙でした
■小林「松岡錠司監督が、僕にはそういうセンスがあると発言しているそうなんですけど、果たして、小林薫がそういう素質をそもそも持っているのか、それともそういう芝居が出来ると思ってくれているのか、ちょっと気になりますね」
資料には、本作のトーンである“おかしみ”の部分は小林さんが出してくれた、という松岡監督の発言が明記されていました
■小林「原作や台本がそういうトーンですから、僕が全て出したというわけではないと思います。そもそも喜劇だから笑わそうという思いは、二人とも持っていなかったですね」
あまりディスカッションされなかったのですか?
■小林「しなかったですね。照れくさいんで。撮影前に動きの確認をするぐらいでした。ただ、何かアイディアが思いついたら、提案はしましたけど」
撮影に入る前もディスカッション無しですか?
■小林「打ち合わせと称して、松岡監督から飲みに誘われたんですけど、二人きりというのもなんですからということで、他の役者さんも呼びました。結局、5.6人で飲んだのですが、『歓喜の歌』の話はしないで別の話で盛り上がり、最後にちょっと確認した程度でしたね」
では、台本を読んで小林さんがキャラクターに肉付けしていくなかで、どう演じようと思われたのでしょうか?
■小林「作らないことですね。演じた飯塚は普通の人間です。勤務先の文化会館でカラオケに興じている老人たちに対して、時間だからと容赦なく機材のコンセントを抜いてしまいます。老人たちを善人とするのならば、
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