コラム763 寿命を予測する遺伝子変異体が判明100歳まで生きられるかどうかを77%の正確さで予測できる一連の遺伝子変異体がまとめられた。「いずれは、早期死亡の運命にある人を早期に同定し、寿命を延ばすために何らかの介入措置を取ることが可能になるだろう」と、米モンテフィオーレMontefioreメディカルセンター小児病院のRobert 博士は述べている。米国立加齢研究所(NIA)および米国立心肺血液研究所の資金提供により実施された今回の研究は、米科学誌「Science」オンライン版に掲載された。
現在、先進国の平均寿命は80~85歳で、100歳まで生きる人は約6,000人に1人、110歳を超える人は700万人にわずか1人にすぎない。100歳以上の人は世界で常に約8万人生存しており、その多くは女性だという。研究著者で米ボストン大学医学部准教授のThomas Perls博士によると、「100歳まで生きれば加齢によるあらゆる疾患を罹って死の一歩手前にあり、そうまでして生きていたくないと考える人が多いが、実はこれまでの研究から、100歳を超える人の90%は平均93歳まで身体障害が一切ないことがわかっている」という。長寿の家系がみられることから、研究グループは長年、長寿には遺伝子が関与していると考えてきた。今回の研究では、Perl氏が率いる「ニューイングランド長寿研究(New England Centenarian Study)」に参加する100歳以上の1,055人および対照群1,267人を対象に、ゲノムワイド関連解析を実施。その結果、150種類の一塩基変異多型(SNP)を含む遺伝子モデルにより、77%の正確さで寿命を予測することができたという。「残りの23%は、環境や生活習慣などの因子や、現時点でまだわかっていない遺伝的因子によるものだ」とPerls氏は述べている。
HealthDay News 2010/7/8
今回の研究では、100歳を超える人の90%が、通常の人は持っていないさまざまな「例外的長寿遺伝子」を19種類も持っていたことが判明したそうです。例えば、認知症になりにくい遺伝子や心臓病など生活習慣病の進行を遅らせる遺伝子などがあったそうです。意外なことに、長寿の人は病気になりやすい遺伝子を持たないわけではなく、それを打ち消すような遺伝子たくさん持っているようです。こんなことが、生まれた時点でわかる時代が来るのでしょう。このような情報をどうのように本人に教えるのか?その基準をつくるためにはまだまだ多くの研究が必要でしょう。
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