編集部員・菊地高弘の「野球楽屋噺」第7回富田塾からのクリスマスプレゼント
ある日の午後、いつも通りのんびり社長出勤すると、散らかした机の上に平べったい小包が置いてありました。
なんだろうと思って封を開けると、中から出てきたのは2枚の色紙。いずれも、僕に向けての寄せ書きのようです。
え、なんで? 僕に?
あまりに驚きすぎて、しばし言葉を忘れた僕は、とりあえず1枚目の中央に一際大きく書かれた文字を読んでみました。
なぜ「塾長 富田等」が2カ所も? という、どうでもいい疑問は置いておくとして、その「屈強」とでも表現したい筆跡を見た瞬間、僕の背すじは極限まで張り詰め、顔からはみるみる血の気が引いていき、逆に内臓からは猛烈な吐き気がゴゴゴゴ…と活火山の溶岩のように押し寄せてきた。…というのはさすがに嘘ですが、それくらいの身体的異常をきたしてもおかしくない「思い出」が脳裏に蘇ってきました。
「富田塾」とは、『中学野球小僧』1月号で僕が1日体験入部させてもらった、群馬の野球塾です。野球部を引退した中学3年生が集まり、高校野球に向けてのトレーニングをする野球塾。その存在自体は珍しくはありませんが、この富田塾は群馬県内で「泣く子も黙る」どころか、「泣く子も笑う」野球塾として知られています。あまりの厳しさに頭のネジが2、3本吹っ飛んで、少しおかしくなってしまうのです。1日体験入部では、体力的に極限状態になった時こそ「バカになれ~! バカになれ~!」という熱い檄がグラウンドでこだましていました。
その富田塾の塾長こそが、富田等さん。生命力みなぎる文字そのままのパワフルさと、普段は銀行マンとして働いているためか、とてもふんわりと柔らかい物腰をも持ち合わせた、野球にとことん真摯に向き合う方でした。
同封された手紙によると、富田塾の忘年会で色紙2枚にも及ぶ僕に向けてのメッセージを富田さんと中学球児の皆さんがつづってくださったということです。
こんな贈り物をいただいたのはもちろん初めて。本当にありがたいなぁと思いながら、1日限りのチームメイトたちのメッセージを読んでいきました。
・一緒に野球ができて楽しかったです
・すげぇ~楽しかったです!!!
・良かったらまた練習に来てください。
・継続は力なり
・対決待ってま~す
・体壊さないように気をつけて下さい
・菊地さん最強!!
・次の日、大変でしたか?
・全力プレーありがとうございます
・甲子園で会いましょう
・菊地さんもう少し体力つけましょう
・めちゃくちゃ楽しかったです。これが
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