「できちゃった婚」って日本だけ?~「少子高齢化社会」について~ - 角田 雅博教授1 高齢化の状況
我が国の総人口は、2010年10月1日現在、1億2,806万人であり、そのうち65歳以上の高齢者人口は、2,958万人となり、総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は23.1%となった。
我が国の65歳以上の高齢者人口は、1950年には総人口の5%に満たなかったが、1970年に7%を超え(国連の報告書で「高齢化社会」と定義)、1994年には14%を超えた(「高齢社会」と定義)。我が国の高齢化のスピードは、諸外国と比較すると際立っていることが大きな特徴である。高齢者人口比率が7%から14%に達する年数は、フランスが115年、スウェーデンが85年、アメリカが72年、イギリスが47年であるのに対し、日本はわずか24年で高齢社会に達している。
2006年12月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」によると、今後我が国の総人口は、長期の人口減少過程に入り、2046年には1億人を割って、9,938万人となり、2055年には8,993万人になると推計されている。これに対し、高齢者人口は、いわゆる「団塊の世代」(1947年~1949年に生まれた人)が65歳以上となる2015年には3,000万人を超え、2025年には3,500万人に達すると見込まれている。総人口が減少するなかで高齢者が増加するため高齢化率は上昇し、2013年には高齢化率は25.2%、2035年には33.7%となり3人に1人が高齢者となる。さらに2055年には40.5%となり、実に国民の2.5人に1人が65歳以上となると推計されている。わが国は、歴史上どの国も経験したことのない超高齢社会に突入することになる。
ちなみに、2010年10月1日現在で実施した国勢調査によると、群馬県では65歳以上の割合は、23.6%で過去最高を記録し、15歳未満の割合は13.8%で過去最低を更新した。特に南牧村では65歳以上の割合が57.2%で全国一であった。神流町でも52.3%と50%を超えている。(人口の50%以上が65歳以上の高齢者で占める集落を「限界集落」と呼ぶ人もいる。限界集落では、一定水準の生活を維持することが困難になっているといわれる。)
一方、現役世代(15歳~64歳の生産年齢人口)と高齢世代(65歳以上の高齢人口)との比率をみると、今後ますます若い世代が減って、結果的に現役世代の負担がより重くなることが予測されている。具体的には、65歳以上の高齢人口と15歳~64歳の生産年齢人口の比率は、1960年では1人の高齢者に対して11.2人の生産年齢人口であったが、2010年では高齢者1人に対して現役世代2.8人になっている。さらに2055年には1人の高齢者に対し1.3人の現役世代という比率になると見込まれている。
2 少子化の状況
我が国では、第2次世界大戦後2度のベビーブームがあった。第1次ベビーブームは1947年から1949年、第2次ベビーブームは1971年から1974年にかけてである。1949年には269万人を、1973年には209万人を記録した。しかし、その後出生数は減少し続け、1990年に122万人、2000年に119万人、2010年には107万人まで落ち込んでいる(厚生労働省「人口動態統計」)。これを合計特殊出生率(その年次の15歳~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が、仮にその年次の年齢別出生率で一生の間に子どもを生むと仮定したときの子ども数に相当する。)でみると、1947年が4.54、1970年が2.13、1990年が1.54、2000年が1.36、直近の2010年では1.39となっている。現在の人口を維持するためには、2.07人の合計特殊出生率が必要とされているが、過去20数年以上極めて低い水準で推移している。
3 少子化の要因
少子化の理由は、若い男女が結婚しない「未婚化」と結婚する年齢が遅くなっている「晩婚化」が指摘されている。未婚率の推移をみると、男の場合1950年、1970年、2005年において25歳~29歳では(34.3%→46.5%→72.6%)、30歳~34歳では(8.0%→11.7%→47.7%)、35歳~39歳においては(3.2%→4.7%→30.9%)となっており、女では20歳~24歳(56.2%→71.6%→89.4%)、25歳~29歳では(15.2%→18.1%→59.9%)、30歳~34歳では(5.7%→7.2%→32.6%)、35歳~39歳では(3.0%→5.8%→18