2011年度第5回電波利用講座報告

2011年10月26日(水)、第5回フィールドワーカーンための電波利用講座が開講された。今回から3回は、いよいよ「八木アンテナの製作」にかかる。担当は中野(JA3VWT)。

フィールドワークに出て無線通信を行おうとするとき、必ずしも万全の準備ができるわけではない。

無線設備としてのトランシーバ、同軸ケーブル、アンテナなどは予備の機材を持って行くことができればそれにこしたことはないが、携行荷物を増やすことは搬送に多大の労力を費やすこととなり、ひいては、せっかくの調査研究に必要な体力を奪うことになりかねない。

もし、予備の機材を携行しないで済ませるとすれば、現地で故障した機材が生じた際にはぢぶんで直す以外に手はない。直すために必要な資材、材料なども現地で手にはいるものを見つけ出して間に合わせるしかない。

そこには「プロ」としての科学的な知識(整理された情報)が必要なだけでなく、「アマチュア」として、自らの時間を費やして蓄積してきた間に合わせ技術(スキル)が必要となる。日本には昔から「現場合わせ」という言葉があるとおり、その場で間に合わせの資材を利用して、問題を解決する能力が尊ばれてきた伝統がある。

これを、レヴィ・ストロースは、「野生の思考(La pensée sauvage)」において、Bricolageというフランス語で表現している。西洋近代が生み出したScienceに対する人間本来の「生きるために必要な知恵」のようなものだろうか。

フィールドワークは、科学とこの「生きるために必要な知恵」が総合的に必要とされる研究手段(挑戦手段)のひとつであるとも考えられよう。

そのような考えに基づいて、身の回りで手に入る資材を使った「アンテナ製作」を課してきている。目に見えない電波もアンテナをぢぶんで作ってみれば少しでも身近になるのではとの期待もある。

今回製作するアンテナは、昨年度と同じアマチュア無線帯の435MHzの八木アンテナとした。ただし、昨年製作した日本アマチュア衛星通信協会(JAMSAT)の500円アンテナ(6素子アンテナ)そのままではなく、杉山暁OM(JA3AOP)が開発された3素子アンテナをベースに設計変更したものとした。したがって、輻射素子はJAMSATのJ字形状素子とし、反射素子及び導波素子の長さと間隔は杉山OMの書かれたインターネット上で公表されている情報を使わせていただいた。

まず、J字形状の給電素子の製作から開始します。直径4mmの銅線をメジャーで測って切り取ります。

次に、J字形状になるよう折りたたみます。

2011/12/23 17:07



コメント

コメントを見る (0)

コメントを投稿